社員インタビュー vol.4 – “進み続ける”ことをモットーに。20代で武道館・アリーナ規模の収録ディレクターを務める彼女のキャリアと成長 | BRUME.事業部ディレクター 小瀧

2025.11.19

THINGS. 広報

Haruka Odaki

ライブプロダクション事業部BRUME.の他の記事
ライブプロダクション事業部新入社員のとある1週間

今回のJOURNALでは、ライブ収録事業部 BRUME. の小瀧にフォーカス。
20代という若さで、武道館やアリーナクラスの公演のディレクションを任される彼女。
映像業界に足を踏み入れたきっかけから、現場の最前線で感じるやりがいや苦悩など、
成長の中で彼女が得たリアルな気づきや想いを対談インタビュー形式で語ってもらいました。
Haruka Odaki
X / INSTAGRAM
JIMPO
INSTAGRAM

ー自己紹介 / 挫折から始まったキャリア

溝口:はじめに、自己紹介をお願いします。
小瀧:小瀧です。BRUME.事業部所属で、ライブ映像のディレクターを担当しています。
YouTubeに上がっているようなライブ映像やBlu-rayやDVDなどのパッケージ化されるもの、
SNSに上がっている切り抜き映像などをディレクターとして収録〜編集まで担当しています。
溝口:そんな小瀧さんですが、映像業界に入ったきっかけは何でしたか?
小瀧:この話をすると、色んな人を気まずい雰囲気にさせてしまうのですが…
実は妥協から始まってて…本当は美術の先生になりたかったんです。
その前提で美術専攻のある高校にも通っていたのですが、途中で「無理だ!」って挫折してしまって。
今思えばそれが人生で一番最初の挫折でした。
溝口:全然知らなかったです。早速聞けて良かった。
小瀧:当時なぜ音楽系の映像業界に絞ったかを全然思い出せないのですが、
「美術系の大学に受からなかったら映像系の学校にしよう」となって、今に至ります。

人間って、挫折をすればするほど強くなれると思っていて。
かなり若いタイミングで大きな挫折を経験できてよかったし、
ずっと好きだと信じてやってきたことが本当は全然好きじゃなかったって気づく時が一番辛い。
今となっては映像の道以外は考えられないくらいなので、あの時辛い思いと戦ってくれた自分に感謝しています。

溝口:たしかに、その挫折がなかったら今の小瀧さんはないと考えると、逆に感謝ですね。

映像業界に入った時から、MVなどよりもライブに興味があったんですか?

小瀧:最初はMVもライブもやりたい!ってタイプでした。
専門時代は「映像やりたいな」くらいで、ふわっとしか考えてなくて。

専門を卒業してフリーでフラフラしていた時に、
THINGS.からMVやライブのお仕事をもらって、最初はどちらもやらせてもらっていたのですが、
並行してやってみて初めて、MVが自分には向いてないことに気づいて。どっちかしかやってなかったら、どちらか選べていなかったかも。

あとは、当時THINGS.に女性のディレクターがいなかったり、
ライブのディレクターがいない状況だったので、そこに可能性を感じていた部分もありました。「勝ち確じゃん!?」って(笑)

まとめると、MVでは人に勝てないと思ったから、ライブを選びました。
溝口:MVディレクターとしてやっていくことに対しての苦手意識だったり、当時のTHINGS.の状況を見て、ライブを選んだんですね。
小瀧:自分は0から1を作ることが苦手で。

ライブって既に100%のものがあって、それがお客さんを巻き込んで120%になっていって…
収録する時には、満点以上のものが出来上がっている状況。
そこに対してプラスで味付けをするような仕事が自分には向いてるなと思ったし、
逆に自分にとっては、そのスタイル以外でお仕事やアーティストに関わることが難しいと感じたので、MVではなくライブを選びました。

ーライブ収録ディレクターが感じる、仕事のやりがい

溝口:少し話を変えて、ライブ映像のディレクターの仕事をやっている中で、どんな所にやりがいを感じますか?
小瀧:まず、アーティストのライブを見れることが私にとってすごく幸せなことで。

オープニングのSEが流れた瞬間の歓声とか、アーティストが入ってきた鳴らす1曲目の1音目とか…未だに毎回感動しています。

“そういう体験や感動をどれだけ保ったまま、更に味付けをして映像として残せるか?”
ということがディレクターである自分には課せられていて。その状況も好きです。下手なことはできないなって。

溝口:めっちゃ良い話。
小瀧:あとはライブというやり直しが効かない状況の中で、沢山いるカメラマンをまとめなきゃいけないっていう。
そういう状況や緊張感も、ライブならではのやりがいかもしれないです。
自分の伝え方やコミュニケーションの取り方が試されるし、収録が上手く行ったなって時は成長してるのを実感できる。

あとは、MVと違って現場が押さないことかな。(笑)
溝口:小瀧さんならではの回答ですね。

ーコミュニケーション能力の成長が、ディレクターとしての自信に

溝口:最初にライブのディレクターを任されたのはいつでしたか?
小瀧:コロナ禍の2020年頃で、笹川真央さんの『ひかりのそこ』という、無観客の配信形式でのライブでした。

当時のTHINGS.の先輩から、ディレクターやってみなよって任せていただいて。

事前準備から当日まで色んな人のサポートを受けながら何とかやり切った形だったけど、
最終的に良い映像を作ることができて、当時の先輩にも褒めてもらったのを覚えてます。

そこまではどこか学生気分が抜けないまま仕事をしていたけど、
責任のある仕事を任せてもらって、しっかりしないとっていう自覚ができたタイミングでした。

溝口:ディレクターとしての自分に自信が持てたり、納得できるようになったのはいつでしたか?
小瀧:今でもまだまだです…というのはめっちゃありますが…。

カメラマンへの情報伝達や、意思疎通とか、コミュニケーションの取り方に自分の中で成長を感じた時に、
“ディレクターとしても成長できてるかも” と思ったかもしれません。

私はそもそも人見知りな性格で、言語化能力もめちゃくちゃ低くて。

つい最近までは、打ち合わせに向けた原稿を作ってたり、
カメラマンへの指示を資料にテキストで書き込んだりしてました。「こんなん誰が読むねん」みたいな小さい字でびっちり(笑)

ディレクターとしての現場経験を重ねる中で、自分の伝え方や会話のラリーを少しずつ改善して…
お馴染みのカメラマンも増えてきたりして、コミュニケーションがハマった!と感じる瞬間が出てくる。
そういう瞬間に、”ディレクターになれてるかも” と感じます。

今はもう、びっちり書き込むタイプの資料作りもやめました(笑)
溝口:具体的にこのライブの時から何か変わったかも!みたいな、転期となった案件って覚えてますか?
小瀧:あるとしたら、2024年にLINE CUBE SHIBUYAであったyamaさんの“the meaning of life”の収録かも…?

この時は現場でのモニタリング確認を行わずに、各カメラが独立してRECをするスタイルだったけど
自分的に各カメラマンとの事前のコミュニケーションが上手くいった感じがあって。

カメラマンの配置、機材、自分のディレクションと編集がかっちり噛み合って、
アーティストの世界観を上手くパッケージできた案件だったと思います。

溝口:確かに、あのライブ映像めっちゃ良かったです!!
そこで一皮向けて、今の小瀧さんやBRUME.の勢いに繋がってくるんですね。

ー武道館・アリーナ規模への挑戦と奮闘

溝口:最近はアリーナや武道館クラスの大規模な収録を多く担当されていると思うのですが、
ぶっちゃけ、どんなことが大変ですか?

Director : Haruka Odaki (BRUME.) / Colorist : youri (BRUME.) / Producer : Satoshi Imamura (THINGS.)

小瀧:演出の情報量が多い、というのを私は強く感じました。

Zeppクラスの会場などではできない演出が、武道館やアリーナ規模だとできるようになる。
大きい会場だから、当然アーティストサイドにも気合いが入るし、
自ずと演出の情報量も増えて、それを回収して抑えて収録するのが大変でした。

事前の勉強がめちゃくちゃ重要になってきます。
溝口:特に武道館とかはそのアーティストにとって一回きりのことが多いし、
大事な演出は撮り逃しが許されないから確実に抑えないといけない…責任感もより一層大きくなってきますよね。

大変なこと第2位も教えてください。
小瀧:前の話とも繋がりますが、カメラマンとのコミュニケーションですかね。

会場の規模が大きくなってカメラ台数が増えると、初めましてのカメラマンの方々も当然出てくるので、
そこで上手くコミュニケーションを取っていくことが大変です。

当たり前のことだけど、
例えば「この画角はイケてる、イケてない」とかの価値観や許容範囲は人によって違う。

その部分のすり合わせを、当日本番前の、だいたいカメラマン1人あたり2~3分くらいの時間で、
しかも初対面のコミュニケーションでやらないといけないから、それはめっちゃ大変だなと感じます。
溝口:確かに規模が大きくなると、新しく関わる人や部署は増えますよね。

人数が増えれば増えるほど、1人に対して割ける時間も更に短くなっていくし…
小瀧さんが大切にしているコミュニケーションが、より重要になってきますね。

編集やポスプロ段階での大変なことはありますか?
小瀧:編集やポスプロについても、会場やアーティストの規模が大きくなると大変なことは当然増えると思います。

例えば、パッケージの納品とは別にテレビ放送などの納期が超急ぎであったり、
アーティストの規模感が大きくなると、様々なレイヤーの担当者でのチェックがあったりとか…。

収録に向けた準備は勿論、ポスプロについても、良い映像を納品できるように
プロデューサーと並走して、色んなことを整理しながらベストを尽くしています。
溝口:大きな規模の収録案件を担当するようになって、学んだことや、変化などはありましたか?
小瀧:とにかくリハーサルに出来るだけ多く参加するようになりました。

演出の情報量が多いっていう話にも繋がるけど、
どんな意図で演出が作られて、どういう経緯でセトリや演出に変更が発生して…みたいな
演出をこねているプロセスを、何度もリハに参加して把握しておくことの大切さ身に染みて感じました。

リハーサルに顔を出すことで、そのチームの皆さんにも顔を覚えてもらえたり、
それがコミュニケーションの円滑さにもつながってくると思います。

リハーサル中のアーティストの何気ない一言が、実はめっちゃ大事だったりします。

ードキュメンタリー・BTS・SNS用映像にも積極的に取り組む、その理由

溝口:小瀧さんはライブ収録のディレクター以外に、ツアードキュメンタリーの帯同や、ライブリキャップの案件なども担当されていますよね。

ディレクター業と並行して、それらを担当している理由とかってありますか?
小瀧:すべて、収録のディレクションに繋げることを目指して取り組んでいます。
溝口:おお。ゴールはそこなんですね。
小瀧:例えば、ツアーファイナルの収録を担当させていただくことが決まっているツアーがあったら
そのままファイナルの収録のお仕事だけ担当するよりも、ツアーにドキュメンタリー担当として帯同させてもらうことがで実現できたら、
アーティストやチームとのコミュニケーションも取りやすくなるし、良い画を撮ることに繋がると思います。

逆にSNS動画のような単発の形で接点を持たせてもらって、そこから収録を任せていただくこともあります。

特にSNS向けの短尺の映像は、自分の得意な要素だったり、「自分これできます!」みたいなことをアピールしやすいと思っていて。
SNSを通じて、アーティストやクライアント、カメラマンなどに自分をアピールしていくために、短尺の案件を続けているところはあるかもしれません。
溝口:これは個人的に気になることなのですが…

メイキングやツアードキュメンタリーなどの撮影をする上で、アーティストとの距離感について、小瀧さんはどのように考えていますか?

年齢差だったり、共通項を探すことが難しくて、話すことが見つからない時がたまにあるのが悩みで…
小瀧:当たり前ですが、まずはアーティストも人間だよね、っていう。
あまり神格化しすぎずに、人として接するように心掛けているかもしれません。

距離感を取りすぎてしまうと、逆にアーティストから見た時に、
こちら側が話しかけないでオーラを出しているように感じさせてしまうこともあると思っていて。

実際にアーティストに、そのようなことを言われたこともあります。

勿論失礼のないように礼儀などはあった上で、
自分を下げすぎずに、友達を作りにいくくらいのリラックス具合でもいいのかもしれない。
溝口:気にしすぎると、こちら側の勝手な気まずい雰囲気も無意識に出てるかもしれないんですね…。
参考になりました。

ライブ収録のディレクションと違う部分で、帯同系のお仕事ならではの大変なことはありますか?

小瀧:基本的にライブ本番以外もずっと撮影している必要があるから、そこの大変さはあります。
そこに、「自分しか撮影をしていない」というプレッシャーもある。自分以外にカメラマンはいないから、撮り逃しができないし。

あとはフィジカルな問題で、移動はとても苦手です。
なかなか移動中に寝られなかったり、気温などの変化に弱い体質で、そこの調整が結構大変です。
溝口:最近は海外公演の帯同も増えていたりで、移動の悩みは大変そうですね…。
参考になりました。

そんな中で、いつも素敵なお土産ありがとうございます。

ー駆け出しの頃から続けている三つ編みは、彼女のトレードマークに

溝口:ここまで、ディレクターとしての小瀧さんの様々な考えを聞くことができてよかったです。

ところで、これも個人的な興味になるのですが
小瀧さんのトレードマークの三つ編みについて、お話を聞いてみたいです。三つ編みはいつ頃からやっているんですか?
小瀧:THINGS.のオフィスが神泉にある時だから…2019年か2020年くらいかな?
溝口:歴史がありますね。地毛ですか?
小瀧:地毛地毛。
溝口:どうして始めたんですか?
小瀧:現場でもドキュメンタリーの撮影でも、大勢のスタッフの中の1人になることが多くて、
「オダキ」っていう名前は、珍しいけど聞き取りづらいし、覚えられづらい。
そんな時に「あの三つ編みの人!」って認識してもらえるように三つ編みにしました。
溝口:何で三つ編みを選んだんですか?
小瀧:単純に可愛いと思ったから。
というのと、昔からリボンとか組紐みたいなものが好きで、それが三つ編みを好きな理由ではあるかも。
溝口:髪色も結構変わっているイメージがあるのですが、どんなタイミングで変えているんですか?
小瀧:初めましての人が多い打ち合わせの前とか…それこそリハに参加させてもらう時などのタイミングで髪色を変えることが多いかも。
髪型や髪色を変えたり、タトゥーを入れたり「体に何か変化をつけたい」という衝動が自分には定期的にあって、
リフレッシュとして変化をつけることもあります。
気分転換に旅行に行ったり、買い物に行ったりするのと近い感覚だと思います。
溝口:そうなんですね。
僕の学校の後輩が、小瀧さんがディレクターの現場に参加したことがあるみたいで
「三つ編みの人」って覚えてました(笑)
小瀧:そういうことです。挨拶の時の話のネタにもなりやすい(笑)

ーBRUME.には「おしゃべりが好きな人」が入ってきて欲しい

溝口:小瀧さんの所属するライブプロダクション事業部のBRUME.は、小瀧さんから見てどんなチームでしょうか。
そしてどんな人がフィットすると思いますか?
小瀧:今のBRUME.は、すごくワンチームっていう感じです。
3名で動いているので、実際にワンチームです(笑)

自分的に入ってきて欲しいのは、「おしゃべりが好きな人」です。

このインタビューもそうですけど、私もおしゃべり好きですし
BRUME.プロデューサーの今村さんもおしゃべり好きで。

外部の方と関わる機会が多い仕事なので、
おしゃべりが好きだったり、コミュニケーションを取ることが苦じゃない人だったり
他人に興味がある人が向いているのかもしれない。

溝口:なるほど。控えの時間とかも多いですしね。
小瀧:そうそう。
この場の会話回します!くらいの人が残っていけるんじゃないでしょうか。

ー決して停滞せず、柔軟に進み続ける

溝口:最後に、今後の目標やトライしたいことはありますか?
小瀧:進み続ける。
溝口:進み続ける。
小瀧:停滞をしないこと、です。

具体すぎる目標を立ててしまうと、それを叶えられない自分に傷ついてしまうので、
自分にあった目標設定の仕方として、そういうふうにしています。

具体すぎる目標を立てるよりも、その時々の状況に合わせて柔軟に進み続けることを大事にしています。

実際は足踏みしたり後ろに下がることもありますが、
そういう時こそ“都合よく”、どんな出来事も自分のためになっていると捉えるようにしています。

ー未来のBRUME.メンバーへのひとこと

溝口:最後に、この記事を読んでくださっているかもしれない、未来のBRUME.メンバーへのメッセージをお願いします!
小瀧:ライブって、毎回違うからこそ楽しいんです。
想定通りにいかないことの方が多いけれど、そういう時こそチームで本気を出せるし、
その瞬間の緊張感や一体感が現場の醍醐味だと思っています。

うまくいかない状況も受け入れながら、
みんなで乗り越えていく過程こそが「やっぱりライブって楽しい」と感じられる瞬間です。

だからこそ、関わるみんなが気持ちよく終えられて、
“また一緒にやりたい”と思えるような現場を一緒につくっていきましょう。

挫折から始まったキャリアを歩み、他者とのコミュニケーションを大切に積み重ねてきた彼女は、
“挫折をすればするほど強くなれる”——その言葉を体現するように、凄まじいスピードで成長し活躍しています。
BRUME.のメンバーや、ライブ収録に関わる仕事に興味をお持ちの方、エントリーお待ちしております!

THINGS.は現在インターンシップの募集を行っております。
ご興味のある方は、弊社リクルートページをご覧くださいませ。
※インターンシップに関するご案内はリクルートページの最下部にございます。

  • Speaker

    Haruka Odaki

  • Interviewer

    Jinnosuke Mizokuchi

  • Editor

    Ko Sato

RETURN JOURNAL